内容説明
現代世界に生きる人々は、何に共同性を求めて、どのようなつながりに社会を見出しているのか。フランス・ドイツ・イギリス・スペイン・スウェーデン・エストニアを舞台に、いま、あらためて社会的なるものとは何かを問い直す、ヨーロッパ人類学の成果。
目次
序章 ソシアルなるものへの関心とヨーロッパ人類学
第1章 社会をとらえなおす想像力―フランス・プロヴァンス地方の農民の事例
第2章 パリ郊外から生まれ出ようとするもの―今を生きる「記憶」のかたち
第3章 新しいネイバーフッドの形成―ベルリン・クロイツベルクの事例
第4章 社会的(ソシアル)な都市へ―ドイツにおける移民の社会的統合と地域
第5章 英国カントリーサイドのチャリティ―理想の居住地における「コミュニティ」の変化
第6章 個人が切り開くソシアルの地平―スペイン・ガリシアの地域文化コーディネーターの事例から
第7章 地方社会集団の再編成と協同関係―フランスの地方自然公園と地方文化団体
第8章 社会的分断とソシアルの意味―エストニアにおける社会統合の模索
第9章 北欧の「社会」と「国家」―中間層の福祉、脱家族化と宗教
著者等紹介
森明子[モリアキコ]
国立民族学博物館民族文化研究部教授。文化人類学専攻、これまでオーストリア・ケルンテン州、ドイツ・ベルリンを中心に調査(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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