内容説明
食と農、都市と農村、人間と自然―われわれはこれらの対をどのように捉え、どのように結べばよいのか。幅広い読者に対して、さまざまな視点から、基本的な諸問題と解決すべき諸課題を提示する。
目次
第1部 食と生活をめぐって(人間と食の文化史―ヒトは何をどう食べてきたか;日本の食生活―その変化と意味;食の安全と安心;人口と食料)
第2部 農業・農村をめぐって(日本農業の軌跡と現実;農業と環境と健康―健全な土壌の視点から;農産物貿易の論理と食・農問題;農業の社会学―誰がどう農業を担うのか;田舎学の構築―農村の展望と都市)
第3部 食と農を結ぶ(食と農、生産者と消費者を結ぶ;人間と地域の未来につながる食育―小浜市の食のまちづくりを通して;食と農をどう学ぶか)
著者等紹介
祖田修[ソダオサム]
1939年島根県生まれ。京都大学農学部農林経済学科卒業、農学博士。前福井県立大学長。京都大学名誉教授
杉村和彦[スギムラカズヒコ]
1958年高知県生まれ。京都大学大学院農学研究科博士課程研究指導認定、博士(農学)。現在、福井県立大学学術教養センター長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こし
0
専門書ではないため読みやすい。3部構成になっており①食②農業③食と農業の結びつきの順である。 著者の多くは大学教員であるが、数名は実践的な活動をされている。そのため学問と実際の活動がリンクしやすく、本から離れて実社会でなにか活動を始める際にもこの本の知識と活動例を生かして、小さな一歩が踏み出しやすくなっている。2017/02/25
まつど@理工
0
高校生ぐらいから読むことができる。政経や地理、農学を勉強している学生にお勧めできる。本書を読んだ人がさらに社会学的に食と農を深めるのに『食と農の社会学: 生命と地域の視点から』を読むといい。リファレンスの充実さや勉強のしやすさの観点で本書よりも優れている。
northerncrown
0
自由貿易増加につれ、国内で「農と食の距離」が拡大している。この傾向は食品リスク、食料自給率、環境、文化などなどの面から見ると好ましくない。まずは地産地消を徹底し、「アグリ・ミニマムの思想」を世界的に共有しなければならない。2010/06/05