内容説明
今日のスポーツ界における自我呈示のパフォーマンスの隆盛に理論的考察を加えつつ、日本古来の文化的伝統に分け入り、感情表出の否定を介した洗練された感情表現の美学、感情表出を抑制するアスリートの魅力を語る。
目次
1 アスリートの自我感情表出パフォーマンスの様相(アピアランス(容貌・外見)面での美的表出
歓喜・示威
鼓舞
威嚇・挑発)
2 パフォーマンス抑制のモラルと美学(武道における「礼」と慎み;スポーツにおける自我抑制)
3 パフォーマンス抑制の文化的伝統(感情表出の抑制と静かなる強さの表現;「実存」の深みをあらわす抑制の美学)
4 抑制された戦いの美学(抑制された戦いの諸相;大相撲における立ち合いの文化論―同調と競争の統合)
著者等紹介
西村秀樹[ニシムラヒデキ]
広島大学教育学部卒業。筑波大学大学院博士課程体育科学研究科修了。教育学博士。現在、九州大学健康科学センターおよび九州大学大学院人間環境学府教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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