内容説明
アイルランド入門。ケルトの英雄伝説や妖精物語を糧とし、英国植民地、ジャガイモ飢饉、移民、宗教紛争など古難の歴史を生き延びた国アイルランド。その文化と文学について、斯界を代表する執筆陣による、入門から今日的課題に至る30章。
目次
1 テーマのおもしろさ(ケルト神話と中世航海文学;中世から十八世紀のアイルランド語詩;アイルランド起源の「島の」装飾写本;ビッグ・ハウス小説の伝説 ほか)
2 個別作家(ジョナサン・スウィフト;批評家としてのオスカー・ワイルド;ジョージ・バーナード・ショー;ウィリアム・バトラー・イェイツ ほか)
著者等紹介
風呂本武敏[フロモトタケトシ]
1935年京都府に生まれる。1960年京都大学大学院文学研究科修士課程修了。元愛知学院大学文学部教授。元「日本アイルランド文学協会」会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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うえ
6
「十三世紀には、貴族の名家に仕える「バード」と呼ばれる詩人たちのための寄宿校が設立され、貴族に仕える職業詩人たちの多くは、そこで詩の技巧に磨きをかけた。彼らの詩は音節数で形を整え、文学的雅語である古典アイルランド語を用いて書いたので、「音節詩」あるいは「古典詩」と呼ばれる…バードは、仕える貴族の家の祝い事やお悔やみなどの際に、求めに応じて詩を書いた。彼らの詩は公的なものであった。バードの学校は、必要に応じて高度な詩を書くための韻律パターンなどの精密な技巧や歴史などの知識を磨く研鑽の場所であった」2019/03/13
ローリングエルボー
0
レファレンスとして使える。2015/02/16