内容説明
“帝国”と名付けたのは誰か。インカ「帝国」像の生成過程、実態研究との交渉、そして流用の様態を解体、人類学的「帝国」分析の一例を示す。
目次
インカ帝国像の研究
第1部 帝国の誕生と歴史的状況(「帝国」と名づけた人びと―「インカ帝国」概念の形成と展開;十六世紀イベリア半島における「ローマ帝国」と「神聖ローマ帝国」;クロニスタにみる「インカ帝国」言説と「ローマ理念」;ペルーの自画像形成とインカ帝国―ペルー考古学の立場から)
第2部 実態解明としてのインカ再考(『インカ史総説』とインカ「帝国」像―インカの王位継承にみられる儀礼を中心に;インカ帝国時代の市場―クロニカ資料による;共同体とその外部―中央アンデスにおける社会経済システムの「分節=接合」;インカ帝国成立モデルの再検討;クスコ地方におけるインカ考古学研究;インカの太陽神殿コリカンチャ―首都クスコとビルカバンバの景観をめぐって)
第3部 インカをめぐる表象と実践の世界(インカへの欲望―植民地主義と表象の歴史的関連をめぐって;インカ表象の創出と所有―植民地アンデスにおけるイメージの政治;インカ表象と間テクスト性―歴史、記憶、イデオロギー;ペルー製インカたちのあとで)
著者等紹介
関雄二[セキユウジ]
現職、国立民族学博物館先端人類科学研究部教授・総合研究大学院大学教授。専門分野、アンデス考古学・文化人類学
染田秀藤[ソメダヒデフジ]
現職、大阪大学大学院人間科学研究科教授。専門分野、ラテンアメリカ史(植民地時代)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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