内容説明
文革終結から21世紀初頭という激動期に、文学理論・文化批評は如何なる課題に直面し、その課題と如何に切り結びつつ思考の展開を図ったのか。こうした問題群を、文革以前の理論に対する批判動向と新たな理論的営為の紹介を通じて考察する。
目次
第1編 「プレモダン」現象の根深さとその克服(「プレモダン」的枠組からの脱出―「文芸講話」批判の軌跡;「リアリズムの復権」に向けて―創作方法としての「革命的リアリズムと革命的ロマンチシズムの結合」をめぐる状況的整理)
第2編 「モダン」現象との拮抗と多元化(欧米理論の受容と「誤読」―「崛起的詩群」が投げかけた問題群;欧米理論受容形態としての「転向」/「回心」―一九八〇年代における「モダン」との拮抗の一側面;人間を基軸に据えた独自の理論的営為―「文学主体性」論の周辺)
第3編 「ポストモダン」現象への戸惑いと模索(「後学“ポスティズム”」という視角―一九九〇年代における「ポストモダン」言説受容の一側面;「市場社会」との拮抗と「近代」への再審―「新左派」の思索と営為)
著者等紹介
宇野木洋[ウノキヨウ]
1954年東京に生まれる。1973年東京都立大学人文学部入学。1978年同中国文学専攻卒業。1978年東京都立大学大学院人文科学研究科修士課程入学。1980年同修了。1980年東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程入学。1984年同修了。1984年立命館大学助教授。1992年立命館大学教授。現在に到る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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