内容説明
天性の重層的かつ複眼的視点による自在な語り口によって、きわめて難解、そして真に深い思想的含蓄をもつとされる『貨幣の哲学』の解説という難業に、思想史的および受容史的コンテクスト論を組み入れつつ取り組んだ、現代ジンメル研究者たちによる貴重な成果。
目次
1 『貨幣の哲学』の位置(G.ジンメルにおける『貨幣の哲学』;ジンメル『貨幣の哲学』の成立過程)
2 『貨幣の哲学』を読む(価値と貨幣―『貨幣の哲学』第1章;貨幣の実体価値―『貨幣の哲学』第2章;目的系列における貨幣―『貨幣の哲学』第3章 ほか)
3 『貨幣の哲学』の評価(『貨幣の哲学』の読まれかた;日本における『貨幣の哲学』)
著者等紹介
岩崎信彦[イワサキノブヒコ]
神戸大学大学院文化学研究科教授。専攻は、地域社会学
廳茂[チョウシゲル]
神戸大学国際文化学部教授。専攻は、社会思想史・社会学説史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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小島輝彦
3
お金についての本も、色々読んでいこう。
富士さん
2
今村仁司さんに触発されて「貨幣の哲学」という本に興味を持ったのですが、お手軽に全体像がつかめないかと手に取りました。貨幣で測れるものが多くなると、値が同じなら何でも取替え可能なように感じられるようになって、自由になるけど、虚しくもなるよね、ということだと読みました。しかし、正直今村さんの読みをなぞっただけで、たとえ解説であってもいちから理解するのは難しいと感じました。いろんな知識がごったに詰まったジンメルさんの記述はそのままを読むよりも、本書の表現にあるように思想財として活用すべきものなのだと思います。2014/08/10
のどぐろおいしいね
0
ゼミで読みましたが、やはり原作に比べると平易とはいえむずかしかったです