内容説明
高校卒業後、都会に出る者、故郷に残る者。そして6年、かれらはどう変わったか。ショート・ライフヒストリーと統計データを駆使して、メゾレベルで追う俊英たちの青春。大衆教育社会の青年群像。
目次
第1部 地方からの若年エリート層流出(大衆教育社会における地方青年の群像;島根県立横田高校;世代間移動と地域移動)
第2部 漂流記(大都市の人になる;都会の空気と故郷に引き戻す力;県が育てて県で働く)
第3部 地域移動の力学(意識の社会移動;ローカル・トラック論)
著者等紹介
吉川徹[キッカワトオル]
1966年、島根県松江市生まれ。島根県立松江南高校卒業。大阪大学人間科学部卒業後、同大学院博士課程修了。大阪大学人間科学部助手、静岡大学人文学部助教授などを経て、現在、大阪大学大学院人間科学研究科助教授、博士(人間科学)。専門分野は社会学(社会データ科学)
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感想・レビュー
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まや
2
文化人類学の意義をやっと少し理解できた。小さい社会になればなるほど、バス停ができたとか、工場ができたとか、そんな小さいことが未来を大きく左右する。それを見ていくためのエスノグラフィーなんだ。2019/12/04
ゆか
0
「ライフストーリー調査」と出会った本。それまでは量的調査ばかり目を向けていたけど、この本を読んで、量的調査では見えてこない部分を浮かび上がらせることができる質的調査に関心をもった。2014/04/08
たぬき
0
なんでも島根県には県人にしか話したらあかん秘密の話があるらしいですね、 あとがきより 現代も出雲神話2012/07/13
主殿頭
0
田舎の高校生にとっては「大学進学=故郷を捨てる(旅立つ)こと」ということが分かった。