内容説明
冷戦期における政治と文学の錯綜する関係を今日的視点から再検証し、20世紀後半のアメリカ文学の新たな見取り図を提示する。
目次
第1部 冷戦のイデオロギー(冷戦初期のニューヨーク知識人―一九五〇年代にいたる政治的対立と共同の模索;ニューヨーク知識人たちの軌跡 ほか)
第2部 冷戦とジェンダー&エスニシティー(危険なフェミニストの「冷戦ナラティヴ」―アイン・ランドの『水源』;冷戦とアフリカ系アメリカ人―ラルフ・エリスン『見えない人間』再考 ほか)
第3部 冷戦下の日常(冷戦という不可解な現実―メイラーの『バーバリの岸辺』と『鹿の園』;冷戦下の「アメリカ」における自己探索―アップタイクの「ウサギ四部作」 ほか)
第4部 冷戦とポストモダン(隠喩としてのヴェトナム―ティム・オブライエンの『失踪』;虚構としての冷戦―ピンチョンのラッダイト的パースペクティヴ ほか)
著者等紹介
山下昇[ヤマシタノボル]
相愛大学人文学部教授
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