内容説明
世界史的規模で人間精神の新しい地平を切り開いた２０世紀最大の前衛的文学・芸術運動＝ダダ・シュルレアリスムの全容をわかりやすく解説する小事典。
目次
序論 ダダ・シュルレアリスムと２０世紀という時代
第１部 ダダ・シュルレアリスムの運動（ダダの時代；シュルレアリスムの時代）
第２部 方法・理論・実践（ダダ・シュルレアリスムの方法；ダダ・シュルレアリスムの理論；ダダ・シュルレアリスムの実践）
第３部 ダダ・シュルレアリスムのひとびと
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
王天上
3
まさに高校の教科書レベルの内容で、とても分かりやすいです。参考図書もたくさん載っていて、読書計画の役に立ちました。図版がほとんどないのが難といえる。まず画集かカタログを観てから読むのがいいと思います。2013/05/22
むーん
1
ダダイズム・シュルレアリスムの歴史的流れ、思想・手法、人物や資料をまとめた本。もしこの分野の研究をするならこの本の記述を基に資料を探すと良いかもしれない。当時のシュルレアリスムの雑誌タイトルまでまとめてあるのは素晴らしい。反面、気になったのは文章の分かりにくさ。これは著者の方で思想的な記述をうまく噛み砕けていないのが原因で、きちんと言い換えできていない文章を読むのは少し辛かった。もちろんそれは著者の責任ではないのだけど、逆にそうした部分は全て引用にしてもらった方が分かりやすかったかもしれない。2019/05/04
伊野
1
基本的な情報は抑えられる。ダダとシュルレアリスムは似て非なるものであり、区別の仕方には諸説あるらしく両者は「基本思想においてはかなり異なる」という。基本思想の根幹はおそらくツァラとブルトンの思想だろう。ブルトンの言う「磁場」や「オートマティズム」などは確かに、ダダの奔放さと比べるとコンセプチュアルな趣きがあって、現代美術的な発想だと思う。そういう意味では別物だけど、ツァラの「シュルレアリスムはダダの灰から生まれた」ということばもあながち間違いではないとも思える。2014/03/11
Meroe
1
ダダとシュルレアリスムを学びたいと思う人のための資料集（運動の流れ、用語、雑誌、人物）。ダダやシュルレアリスムは二度の世界大戦と同時にあって、芸術だけでなく政治的な活動であり、出会いや対立や離脱を重ねるグループとしての運動だった。2012/06/08
jyuzon
0
ダダ～シュルレアリスムの流れを分かりやすくまとめている。簡単なシュルレアリストのまとめも乗っているので、辞書として１冊持っておきたいなぁと思った。2011/12/09
