内容説明
幸福、喜び、楽しさ、最適経験などの現象学的課題の本質を心理学、社会学、文化人類学、進化論、情報論を駆使し、原理的、総合的に解明した労作。
目次
第1章 幸福の再来
第2章 意識の分析
第3章 楽しさと生活の質
第4章 フローの条件
第5章 身体のフロー
第6章 思考のフロー
第7章 フローとしての仕事
第8章 孤独と人間関係の楽しさ
第9章 カオスへの対応
第10章 意味の構成
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tatsuya
20
フロー体験を実現するためには幾つかのルールや条件が必要。自意識の喪失がキーワード。確かにフロー状態の時くらいしか起こらない現象かもしれない。堅くて読みにくいと敬遠してたけど意外と読めた。定期的に読み返したい。2018/01/09
Koichiro Minematsu
16
この研究成果は、現在の欧米で流行るマインドフルネスを想起させる非常にタイムリーな本であると思う。 注意、集中、そして目標を志向することが、フロー状態をつくる。子供のころ、好きなことに没頭し、家に帰るのが遅く、叱られた経験はきっと、誰もが一番はある。 誰もがフロー体験をしているということ。2016/03/31
Kei
12
これは名著だと思う。おすすめしたい一冊。以下感想や疑問。1. フローは人間に特殊なものなのか。2.進化にとってどういう意味があったのだろう。3. どう落とし込んでいくのかが大事。4. フローの対象というのは変わっていくものなのか、長続きするものなのか。2020/06/14
Kazyury
12
確かに良著と言われているだけのことはある。「フロー」とはどのような状態か、フローに至るメカニズム、フローの誘因(肉体感覚、精神活動、仕事、人間関係)、負の環境下(人間関係の不在(孤独)や事故等による身体的制限)におけるフローを事例と共に説明しており、わかりやすい。でも、成人になってから何かにのめり込んだ経験がある方が、腹に落ちやすいかな。 読後に自省したが、時々でも仕事からフロー体験を得られているのは本当に幸運なこと。仕事に限らず、変化を求め挑戦し続けること、随所作主立処皆真の気持ちを忘れずにいたい。2018/03/10
GASHOW
12
人は子孫を残すために存在しているが、幸せになるようにはできていない。チクセントミハイは、幸せと感じるために必要な方法を導きだした。それだけではなく、物事を体得する際に経験するフロー体験も関りがある。これを知れば、宝くじで不幸になるのも、お酒やギャンブルに溺れることの不幸を知ることができる。また、ゲームに溺れる人がいるのはゲーム会社の人が射幸心ととも幸福を感じるシステムを悪用していることも推察できる。ミハイ氏の賢さは文章からびんびん伝わる。幸福に関する分野は屑本ばかりですが、本物はすごい。2017/07/31
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