内容説明
文学の比較研究へのいざない。坪内逍遥、二葉亭四迷から大江健三郎、村上春樹等に至るまで、近・現代日本文学の担い手となった主要な作家や諸種の文学運動を国際的なパースペクティブのもとに体系づける。
目次
諸外国における比較文学研究の動向
西洋小説の受容と翻訳文の成立
坪内逍遥とイギリスの小説家たち
二葉亭四迷とロシア文学
「自然主義」再考
島崎藤村と外国文学
夏目漱石とイギリス文学
森鴎外のドイツ体験
永井荷風とフランス
耽美主義の作家たち〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Nick Carraway
1
漱石と英文学、鴎外と独文学、荷風と仏文学など、入門書としてどストライクのネタばかりで、論文としてのみならず読み物としても楽しく読んだ。1995年の初版なので、論じられている内容も旧聞に属することが多い。25年の歳月は、例えば俳句の国際化についての議論は、こんなことを言っていた時期もあったのだなあ、という感じ。やはり、対欧米の話題が多く、アジアにおける比較文学への言及が少ないのは残念。これも時代の為せる業か。執筆者の先生方の生年を見ると、多分もう現役で教壇に立っている方も少ないのだろうと思われ、感無量。2020/02/03
ローリングエルボー
0
参考文献リストが役に立つ。2016/04/25
サチ
0
単位認定の参考文献として。面白い内容だったんだけれども、文献としては使えず。2020/01/19