内容説明
江戸時代の製薬関係者たちは医療をどのようにとらえていたか。「商売」としての江戸クスリ事情。士農工商の商人としての分をまもり、効き目より由来が大切なクスリ。古典などをひもといて新商品の開発に余念がない。クスリはそんな商人たちが製していた。かれらのなかの成功者ともいえる式亭三馬・滝沢馬琴・山東京伝。文筆一本で立つべく商いを捨てるがたちまち貧窮の山崎美成の転業顛末。装束や口上の面白さでクスリを売る行商・香具師(やし)のことなど。
目次
第1章 街角の生薬屋
第2章 病気は自分の力で治そう
第3章 クスリの流通と規制
第4章 賑わう買い薬
第5章 家業と家伝薬
第6章 生薬屋の生活
第7章 山東京伝の「読書丸」
第8章 あの馬琴も生薬屋だった
第9章 式亭三馬の店・江戸本町延寿丹薬店
第10章 物知り生薬屋・山崎美成
第11章 江戸の呼び声・名物売薬
著者等紹介
吉岡信[ヨシオカシン]
1930年、東京下町に生まれる。東京薬専(現東京薬科大学)卒業。東京教育大学(現筑波大学)哲学科卒業。父業を継承して漢方薬局を経営、かたわら千葉大学薬学部講師を経て、東邦大学薬学部講師を兼任。薬学博士(東邦大学)。Ph.D.(パシフィック・ナショナル大学/アメリカ)。日本薬史学会会員。2009年(平成21)4月歿、享年79歳(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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きみたけ
40
著者は、父業を継承して漢方薬局を経営、千葉大学薬学部講師を経て東邦大学薬学部講師を歴任の吉岡信氏。1994年出版につき情報はやや古いかも。 江戸時代、効き目より由来が大切で古典をひもといて新商品の開発に余念のない江戸のクスリ屋たち。江戸の魅力ただようクスリ屋の本。 西洋医学の現代では、セルフメディケーションの大切さや家庭医学の考えが置き去りになっているのではないだろうか、やはり免疫力を高めるのが大事かなと。 薬事法のない江戸時代の薬は信用出来ないので何を信じて良いのか大変ですね。「痔の神様」って😅2021/10/26
takao
1
ふむ2017/10/15
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