内容説明
明治維新から二十余年、文明開化、欧化主義のあらしが静まり過去の歴史への反省が生まれるころ、旧弊として否定し去った幕政へ、新たな検討が始まった。東京帝大の当代トップクラスの学者グループが、政治・経済・法政・外交の各般にわたり、旧幕古老にたずねた問答体の速記録。
目次
将軍の日常生活
勘定所の話
評定所の話
大奥の話
目付 町奉行 外国奉行の話
御側誤用取次 外国奉行の話
八州取締 代官手代の話
昌平坂学問所の話
欧州派遣使節 奥御右筆の話
御庭番の話
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
saga
9
見慣れぬ人名、役職、言葉が多かったので、ネットを辞典代わりにして読み進めた。読了まで時日を要したが、幕府の要職にあった人達のインタヴュー形式の文章に、妙に臨場感が持てた。江戸城内の暮らしは将軍も表向き幕臣も奥向き女中も変化の乏しい毎日を送っていたのだなぁ。大奥の話で、質問者がピシャリとたしなめられたような箇所があり、奥女中の気品を感じた。2013/01/15
オルレアンの聖たぬき
1
話がポンポンと飛んでいくので結構難しい書き方をしているけれど、当時の人たちの生活ぶり、働きぶりが息遣いを感じるほどに生き生きと書かれています。 2018/05/03
きさらぎ
0
明治20年代に、東京帝国大学の史談会が、幕末の役人を選んでインタビューを試みたもの。当事者の話そのままなので(多少構成はしてあるらしいが)、耳慣れない言葉も説明なしに沢山でてきて、歴史知識に乏しい私には若干ハードルが高かったですが、それでも貴重な体験談で、とても興味深く読みました。お目当ては昌平坂学問所でしたが、その他、評定所、大奥、外国奉行、遣欧使節の話など面白かったです。2014/07/29
トナカイ
0
文字通り「打ち明け話」といった体の一冊。非常に貴重な内容です。2011/06/02
匂當内侍
0
お薦め 時代劇小説ファンお薦め2019/09/09
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- 和書
- 愛する者の名において