- ホーム
- > 和書
- > 人文
- > 文化・民俗
- > 文化・民俗事情(日本)
内容説明
東海道の親宿・品川の飯盛女(めしもりおんな)が遊女化して“品川遊廓”が栄えた。その貸座敷の家に生まれ育った父祖三代、江戸っ子の著者が綴った明治から昭和に廃業するまでの宿場暮らしの変遷。貴重図版多数。
目次
上の巻 品川遊里の伝承(東海道親宿の繁昌;明治の新政と遊廓;大正以後の品川遊廓 ほか)
中の巻 父祖三代の品川宿(「江戸前」の町;宿通りの町並み;宿場町の暮らし ほか)
下の巻 貸座敷春秋(宿駕篭稼業と俥宿;品川の「遊び」;大正の震災前後 ほか)
著者等紹介
秋谷勝三[アキヤカツゾウ]
明治40年(1907)2月、東京品川歩行新宿生まれ。東京風俗研究家。銀座の唐物商の中島信盛堂を経て、日本橋の白木屋に長年勤務。明治初年からの品川遊廓貸座敷山幸楼の三代目。父の死と共に廃業。戦後あちこちの会社の嘱託でセールス指導。平成3年(1991)歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
bapaksejahtera
10
青蛙房は贔屓の出版社で、発刊出版物中読んだり買ったりした本の比率は他社と比べて飛び抜けて高い。同社の大正っ子シリーズは皆読んだが、本書は宿場町品川の歴史や車屋の後貸座敷を兼ねた祖父から三代の家業の記述がある事で異なっている。品川という土地の馴染みのなさが本書を手に取らなかった理由の一つだった。品川は成程海に近い。昔羽田往還で漁村風景に馴染んだ。往時の宿場の模様に関する本書記述から、この土地柄を初めて理解した。東京の地名には失笑させられる事が多いが、品川駅の南に本書描く北品川等が広がる事もその一つと実感した2022/06/18
犬養三千代
6
江戸末期から昭和までの遊里、貸座敷と俥屋の跡取りの自画自賛話。 とは言うものの風俗描写は「へぇー」と思う。 検証不可能だからねぇ。 作者がそのご両親に慈しめられてすくすく育ったのだなぁ。 貸座敷つまり遊女屋。 その遊女達との交流は無かったのね! 言葉遣いが素敵だ。 2022/01/21