目次
墜ちて日差しの
疼ぐ
氷雨
紅梅の腕
ブルーバード
翅をあたへる
ひらがなの雨
瑞瑞
自意識のしろい
蕾にしまふ〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
41
#尾崎まゆみ #短歌 アムステルダム空港に満開のブルーナの赤と黄のチューリップ せしうむをうちがはに閉ぢこめたから露草の藍色が汗ばむ その心あまりにはげし一位なる木の皮にタキサンという毒2016/06/14
nonたん
22
神戸在住の作者の二つ目の震災というべき、東日本大震災の前後の期間を纏めた歌集。同時期、父との別れもあったよう。静かな中に激しい想い。2014/05/21
rinakko
6
〈 あかい薔薇しろい薔薇野いばらのとげ 首を折りとる女王のゆび 〉〈 あめつちの詞ふるふるひらがなの雨降りしきる湖のうへ 〉〈 わたくしを鎖さなければこの空がこはれてしまふまではもたない 〉〈 冷たさは凛凛凛と冴ゆる花 だれもだれも侵すべからず 〉〈 既にやさしき媚薬であれば沈黙の薔薇は親しいぼくの友達 〉〈 頽(くづほ)れるからだであれば白き蝶プシュケ群れ飛ぶやうにゆらりと 〉2021/02/01