感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
32
#小島ゆかり #短歌 #現代女性歌人展 あを曇る街を見下ろし高層に湖(うみ)の寒さの蓴菜(じゅんさい)を食む 自動車が雨中を走る夜の音過ぎてひそけく樹が走る音 飛ぶ鳥の明日からのことわからねば春の川原に草ちぎりをり 浄水場にゆぶべのあをき雨霧(ガス)たちて煙草を点す人小(ち)さく見ゆ 温水(ぬるみづ)の田螺おそるべし藻を食みてじつと交(つる)みてぞくぞくと殖ゆ 缶ジュース飲む前にまづ底を見る二十世紀末の子供のこころ2016/07/13
びびとも@にゃんコミュVer2
14
図書館本。小島さんの猫の短歌を目にする機会があり、興味を持ちました。平易な言葉で、日常のさまざまなことを爽やかに詠われていて、こんな表現があるのかと新鮮に思った。寄せ鍋の歌が微笑ましく、あと認知症のお父様のことを詠まれた歌が胸に迫った。 1番好きだったのは、『この猫が人になるとき 愛しすぎたわたしは猫になるかもしれぬ』…なんか、解る。 読みたかった猫の短歌はこれには収録されておらず、残念。2014/11/30
はち
7
普通の歌の数々。普通の家庭なのだろうけど、その普通がこの歌人にかかると美しい日々になる。『希望』全編と比較的最近の歌集までの妙出。とりわけ娘さんとの関わりの歌(なおさんだろうな、たぶん)や父親の痴呆を歌った歌が好きだ。河野裕子さんの歌もそうなんだけど、当たり前にある日々を歌にし続けるのはとてつもない力がいる。全然退屈じゃない歌たち。あと、猫好き。2015/07/30
ぷほは
1
京都の三月書房にて購入。「月光公演」が特にいい。2014/04/08