目次
『たましひに着る服なくて』(全篇)(儀式;影を切る;飴 ほか)
『一葉の井戸』(全篇)(霰小僧;冬星;あめんぼ ほか)
歌論(近代、二つの母子のうた―与謝野晶子と今井邦子;与謝野晶子をどう読むか―述懐の文体と喩の魅力;岡本かの子と日中戦争 ほか)
著者等紹介
米川千嘉子[ヨネカワチカコ]
昭和34年(1959年)10月29日、千葉県野田市に生まれる。昭和53年(1978年)4月、早稲田大学第一文学部入学。昭和57年(1982年)3月、大学卒業。4月、早稲田大学教育学部国語国文学専攻科に進む。昭和58年(1983年)8月、「夏の椅子」三十首で第三回かりん賞受賞。昭和60年(1985年)6月「夏樫の素描」五十首で第三十一回角川短歌賞受賞。昭和63年(1988年)10月、砂子屋書房より第一歌集『夏空の櫂』出版(第三三回現代歌人協会賞受賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kaizen@名古屋de朝活読書会
34
#米川千嘉子 #短歌 #現代女性歌人展 十メートル名づけ方なき泳法に子供は泳ぐ動物なれば あめんぼは水のくぼみにわれの子はわれのズックを履いて出てゆく あまがへる雨の草生へかへしにゆくほつそりと濡れたこころ見てをり 干瓢の水にもどりし白き嵩あ手に揉めば夢をあらふさびしさ 桜桃は玩具のやうに水に浮きわれの生まざる子供らの夏 女がこはれてゐるのではないが台風に壊れてゐたり室生寺の塔2016/07/21
はち
7
『たましいに着る服なくて』と『一葉の井戸』。2冊の歌集を通じて息子との距離感の歌がいいと思う。親子なのだけれど、明らかに他者である息子との距離感。また、前者では父親の介護の歌の印象が強い。そこまで数は多くないので(てっきり1冊まるまるかと)読んでいてもそこまで苦痛ではない。2016/07/22
サスケ改
1
しまいの歌論を挙げる。 「近代、二つの母子の歌 ―与謝野晶子と今井邦子」。12人を生んだ与謝野晶子が、出産の苦等を題材にした歌集「青海波」を残しながら、「生む性と母である命を肯定したのである。」とする。 一方、今井邦子の歌集「片々」について、「一対一で子供に向き合う孤独を読みとるならば、邦子の歌はここでもあらためて現代的である。」とする。 「与謝野晶子をどう読むか ―述懐の文体と喩の魅力」。与謝野晶子の暗い歌を引きながら、中期以降の述懐の文体と共に、終生衰えなかった喩への情熱を挙げる。 2019/04/18