目次
1 戦力外―二〇〇五年(戦力外;でんでん ほか)
2 落瀑―二〇〇六年(星のなげき;落瀑 ほか)
3 強霜―二〇〇七年(ベゴ石;この世の男 ほか)
4 「追伸」―二〇〇八年(石川一;床 ほか)
5 青梅雨―二〇〇九年(青梅雨;カリン ほか)
6 百葉箱―二〇一〇年(流刑地のごとく;落ち髪 ほか)
感想・レビュー
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双海(ふたみ)
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歌誌『短歌人』を経て、1966年文学思想個人編集誌『路上』を創刊。歌集『強霜』で第27回詩歌文学館賞短歌部門を受賞。「かなしみを負ひて生まれしでんでんの赤子が石のところまで来つ」「印刷の主力がガリ版なりしころ夕の斜光を選りて刻みき」「うすべにのあかりのなかを降雪はななめに入りて闇へと呑まる」「白壁を夕の色の移りゆく流亡の心いやしがたしも」「横はたるままに長髪洗はれて女人は聖の心なるべし」「ブックオフあればヒューマンオフもある丘の中腹の明るい施設」「試着室の下にくるぶし見えゐしがすとんと薄き衣の落ちたる」2023/07/03