人類のヴァイオリン - 歌集

人類のヴァイオリン - 歌集

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  • サイズ B6判/ページ数 251p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784790405085
  • NDC分類 911.168
  • Cコード C0092

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

rinakko

7
再読。〈はてしない宇宙と向かいあいながら空瓶ひとつ窓ぎわに立つ〉〈性別がふたつしかないつまらなさ七夕さやさやラムネを開ける〉〈敵ひとり殺むるまでは婚姻をゆるされざりきスキタイおとめ〉〈あたらしい交響曲を呼ぶように海に向かってカイトを揚げる〉〈セラフィタの声するきみよ時間軸(ときじく)が死滅するまで磨いておくれ〉〈みがかれし薬局の戸のつめたさよカール・マルクスに生理痛なし〉〈経外典(アポクリフア)の雨向日葵を濡らしおり イヴはアダムの2番目の妻〉〈光速源氏物語《緋の浮橋》にひとまち顔の円周率は〉2021/05/03

yumicomachi

5
2000年刊行の著者第二歌集。あとがきに「はるかな時や宇宙と響きあいながら、現代の社会を生きる人間について歌作したいのです」とある通り、時間や空間の捉え方のスケールが大きく、同時に現代社会を生きる人間、そして自分への眼差しが深い。聖書やキリスト教に題材をとった作品も多い。〈スカートの影のなかなる階段をひそやかな音たてて降りゆく〉〈いまわれら話題にしたる人麻呂よ霊の国からなこうどになれ〉〈振り向きて塩の柱に変えられし女したしく秋すぎむとす〉〈修道女(シスター)になりたる幼友達と木椅子を奪いあいしあの夏〉等。2023/12/08

garyou

3
透明糊の歌が有名なのかもしれないが、その歌の向かいにあった歌が「もしかして、エヴァンゲリオン?」と思えてしまって己が限界を知る。幻想的でいながら「これはもしかして、写生?」と思われるような歌が多くておもしろい。あちらこちらで見かける名前なので、歌集を読んでみたいと思っていた歌人。引き続き他の歌集を探しているところ。2023/03/09

あきこ

0
[百ふさの乳房もつ我ラスコーリニコフを殺しピカソを殺す][うつくしき箸いくたびも唇に触れたり魚は姿なくせり]2012/09/16

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