目次
序章 海を越えて(タイ北部の町、メーサリアン;突然のFAX ほか)
第1章 ゼロからの図書館活動(初めての難民キャンプ訪問;あなたの名前は? ほか)
第2章 読む楽しさ、知る喜び(好奇心の翼;子ども文庫 ほか)
第3章 忘れられた難民(四つの信念;カレン民族 ほか)
第4章 光と色のある未来へ(新たな町へ;ヌポ難民キャンプの“硬い岩” ほか)
著者等紹介
渡辺有理子[ワタナベユリコ]
東京都出身。法政大学法学部卒業後、(社)日本国際児童図書評議会(JBBY)事務局に勤務。退職後、都内の私立小学校の司書教諭。2000年9月から(社)シャンテ国際ボランティア会(SVA)の派遣により、3年間で18館のビルマ難民キャンプの図書館建設及び人材養成に関わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぽけっとももんが
7
先日読んだ「リロダ」は著者のこの活動から生まれた本だ。辛い思いをしながら難民キャンプにたどり着き、図書館と出会った女の子。図書館の役割は、本を置き貸し出すだけではなく、文化の継承や人材育成、何より知識を得ることの喜びを与えることだ。それはまさに難民キャンプや途上国だけのことではない。制限も多くマラリアにかかったり大変な中、情熱と愛情で図書館と向き合い続けた著者には頭が下がる。そしてその中にお母さんが開いていた家庭文庫の存在があるのは間違いないだろう。家庭文庫ってすごい。2018/10/07
Asako Wada
3
司書課程の勉強の助けになりそうな本はないかと、ブラウジングしていて目についたので借りてみたら、思っていた以上に良かった。サブタイトルから分かるように著者が(タイ国内の)ビルマ難民キャンプに図書館を作る活動をされていたときの記録。それ以前の小学校図書室での経験も少し書かれています。図書館が人々が生きる上でどれだけ重要かを再認識できるし、今まであまり知らなかったビルマの事情についても少しだけ分かったのでそれも良かった。2012/06/09
ちいさな図書館
2
難民キャンプがどういうものかが伝わると同時に、「理解のない場所で図書館を1から作る」ということが学べた。驚いたのは、図書館で勤める現地の人に対して行った研修内容が、日本でも必要とされる内容とほぼ同じということ。どんなに図書館があっても、知らない人にとっては無いも同然。1から作るということに関しては国境がないのだな。2010/07/06
OMO
1
面白さ:○ 興味:○ 読みやすさ:○ 新鮮さ:○ 文学的云々:×2021/11/21
ともひろ
1
ビルマの難民キャンプに図書館を作る活動について。利用者の心理まで考えた建物の構造や子供のための図書館と大人のための図書館の設計の違いや衝突など気づきにくいことがまとめられていた。2012/02/29