著者等紹介
最上一平[モガミイッペイ]
山形県生まれ。『ぬくい山のきつね』(新日本出版社)で新美南吉児童文学賞、『じぶんの木』(岩崎書店)でひろすけ童話賞受賞。『たぬきの花よめ道中』(岩崎書店)で第24回日本絵本賞受賞
加藤休ミ[カトウヤスミ]
北海道生まれ。クレヨン画家、絵本作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はる
69
温かな気持ちになります。大みそかの明け方、ドアをたたく音におじいさんが出てみると、雪まみれの女性が立っていました……。大雪で動けなくなった自動車に取り残された、たくさんの人たちを助けるため、村の人たちが総出で行動を起こします。トイレを貸したり、おにぎりや芋煮汁を作ってあげたり…誰に言われるでもなく、自然と行動する村の人たちが格好いい。加藤休ミさんの絵も魅力的です。2023/11/03
ぶち
68
美しい雪も大雪ともなると時に脅威に変わります。動けなくなった車で道は大渋滞。トイレにはいけないし、お腹はすいてくるし、ガソリンも少なくなってくるし… 絶望的な気持ちにもなってきます。そんな中、地元の人たちの温かい手助けはとっても心強いです。老若男女それぞれができることを次々と。「なんぎしているときは、おたがいさまだべ」お国訛りが温かいです。 日本でも近年異常気象で普段降らない地域が大雪に見舞れたりします。備えが不十分な地域でも、この絵本の住民たちのように「おたがいさま」精神で助け合っていきたいです。2025/04/30
とよぽん
67
このような出来事が福井県であったなぁ、と思い出した。急な大雪で国道が何十時間も渋滞(立往生)した。沿道に住む人々が、車中の人にトイレや食事の援助をしたという。凍える寒さの中で、心が温かくなる忘れがたい出来事だったことだろう。コロナ禍のご時世ではあるが、ここぞという時に利他の心を発揮できる人でありたい。冬に向かうこれからが、読み聞かせにぴったりのタイミングだと思う。2020/11/14
yomineko@ヴィタリにゃん
63
図書館の返却棚にありました。「困った時はお互い様」と雪で渋滞の続く道路で助け合う人達。石川県能登地震に思いを馳せながら読んだ。今、雪が降っているだろうか。どうされておられるだろうか。支援物資が集まっている様ですが、寒さを凌げる段ボールハウスも登場しています😊2024/01/06
ぶんこ
57
大雪で大渋滞になった大晦日。トイレを借りに来た女性から、国道が渋滞で大変なことになっているのを知ったおじいさん。「トイレあります」の看板を作り、訪ねてくる人たちをもてなします。町の他の人たちも大渋滞に気がつき、皆がおにぎりを作ったり、温かい食事でもてなします。そういえばニュースで観ました。車に乗っていた人にとっては嬉しかったでしょう。素敵な絵本でした。2023/11/14
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- 和書
- トム・チット・トット