著者等紹介
林木林[ハヤシキリン]
詩を中心に、絵本の原作、ことば遊びなど幅広く活躍
広野多珂子[ヒロノタカコ]
スペインのシルクロ・デ・ベーリャス・アルテスで学び、帰国後、児童書の世界に入る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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masa@レビューお休み中
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ある森に大きな大きなけやきの木があった。そのけやきの木は、森にあるどの木よりも大きくて、他の木や住んでいる動物たちにも憧れられるような存在であった。しかし、この冬一番の寒さがやってきた日に、森一番のけやきの木が「どどどど どど どっすーん!」という音をたてて倒れてしまうのです。それを見ていた周囲の木々はざわめきます。なじみのクヌギも嘆き、けやきの木に声をかけます。そこで終わりと思うかもしれませんが、ここからがはじまりなのです。けやきの木の第二の人生の幕開けといってもいいのかもしれないですね。2014/06/28
Cinejazz
15
〝この冬最後の寒さが、やって来た日・・・ドドドド ドド どっす—ん!! ・・・森で一番背の高い欅の木が倒れました。森で一番歳をとっていたのです。 「この森で、一番大きくて、一番空に近づいた、そんなあなたが、なんてことだ! 今では空から、一番遠い木になってしまった」と、昔馴染みの橡の木が、淋しがりました・・・〟地に倒れてから土に還るまでの欅の思いを、やさしいまなざしで静かに見つめた絵本。2024/05/13
紅花
15
ケヤキを始め森の仲間たちを擬人化して、立場が違うことと考えや価値観が違うことを、そして命はつながれていくことを、伝えてくれる。こういうお話も多いけど、この本は、それぞれの、話す言葉がストレートな感じで比較的簡単明快な感じを受けるので、道徳的な感じもしないでもない。幼児ぐらいの方が素直に受け止めやすいのかも。2016/03/07
がる
9
こんな風に土に還っていけるのも幸せだろうなぁ。良いお話でした。2012/05/03
Maiラピ
9
わたしもいつも思ってます。『きっとこころの目も、遠くばかり眺めていると、目の前の大切なものを見落としたり、目の前のことばかり夢中になってると、遠くにある素敵なものをみのがしてしまう。遠くと近くの素晴らしさを見失わない、柔らかな心を持ちたいなぁ』 森の優しい仲間の優しいお話です。2011/07/23