内容説明
首につけた鈴をいばらにひっかけたやぎは、のこぎりに助けを求めますが…。
著者等紹介
八百板洋子[ヤオイタヨウコ]
1946年福島県生まれ。1970年にソフィア大学大学院留学。訳詩集『ふたつの情念』(新読書社)が日本翻訳文化賞特別賞・翻訳功労賞、『吸血鬼の花よめ』(福音館書店)が日本翻訳文化賞、『ソフィアの白いばら』(福音館書店)が産経児童出版文化賞を受賞
小沢良吉[オザワリョウキチ]
1928年東京都生まれ。京王百貨店、ホテルキャピタル東急などの壁画制作から装幀など出版美術の分野で幅広く活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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chiaki
40
昔ばなしで主人公になるやぎって、みんなこんな気が強いのかな!?笑 銀の鈴を首から提げたこちらのやぎさん、なんて傲慢!人の言うことに耳を貸さず、自分に従わない者を皆恨んでは報復を企む。それも人を頼ってばかり!!最後すっきり♪"ほら、てをのばせばとれるだろう。じぶんでとってごらん。じぶんでなにひとつしないで、みんなにはらをたてるなんてこまったやつだ"自分で行動もしないで、周りに頼っては不平不満をもらすなんて恥ずかしいですね。私もそんな所あるかも!と、ちょっと反省しました。2021/01/14
gtn
20
禍を全て他人の所為にする癖を諭され、反省するヤギ。反省し、恥じるだけマシ。罪を犯しながら、有権者に付託されたからと辞職しない議員もいる。2021/08/05
pocco@灯れ松明の火
13
図書館(外国昔話):やぎは、引っかかったすずを「取られた」と逆恨み。恨みを晴らしてって色んな所へ言い歩く。 こんな身勝手な人はいませんか?気をつけよう。2011/06/25
遠い日
9
ルーマニアの民話。困ったことはみんな他人のせい。そんな態度を厳しく叱られたやぎ。自分でできることは、自分でやってみる。何にもしないで誰かにやってもらおうと右往左往するのはみっともない。2017/12/26
ごんたろう
9
やぎが森に入ろうとするといばらが制止する。それでも先へ進んだため大切な鈴がひっかかる。いばらはとってくれない。やぎはのこぎりに依頼していばらを切ってもらおうとする。ところがのこぎりに断られたので、次は火に依頼してのこぎりを燃やしてもらおうとする。ところが火に断られたので、川の水に火を消してもらおうとする。やぎは、強烈な被害者意識(怒り)を持ち、自分の力では何もしないくせに、誰かに頼って復讐してもらおうとする。壮大な被害者物語、ルサンチマン。自分の心の傷を誰かに癒してもらいたい。結局こんな人が戦争を始める。2015/10/12
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