内容説明
植物は太陽光エネルギーを使い光合成で糖をつくり、その一部を菌類に与え、かわりに、自分でつくれない窒素やリンをもらっています。したがって、植物は、ふつう自分と共生する菌類だけで生きていけます。なのに、一部の植物は、ほかの植物や菌類にわざわざ「奇生」します。これは奇生することで、木の上の日あたりのよいところ、乾燥したところ、暗いところに生育できるメリットがあるからだと考えられています。寄生植物の生き方をごらんあれ。
目次
植物にパラサイトする系(ヤドリギ;ビャクダン;ツクバネ;ツチトリモチ;コシオガマ ほか)
菌にパラサイトする系(ギンリョウソウ;シャクジョウソウ;ベニバナイチヤクソウ;ツチアケビ;ショウキラン ほか)
著者等紹介
長谷部光泰[ハセベミツヤス]
1963年千葉県生まれ。植物図鑑を見ても植物の科や目の系統関係については記載がまちまちで困惑。分子情報を用いて確かな系統関係を知りたいと思い、東京大学大学院理学系研究科植物学専攻の大学院生となる。1992年、同大学理学博士号を取得。1993年~1995年、日本学術振興会海外特別研究員(米国、パデュー大学)。1996年より、岡崎国立共同研究機構(現・自然科学研究機構)基礎生物学研究所助教授、2000年より同研究所教授。また、同年より総合研究大学院大学生命科学研究科基礎生物学専攻教授を兼任。紫綬褒章、日本植物分類学会賞、米国植物学会ペルトン賞、国際分子コケ学会黄金胞子賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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