内容説明
地球という環境は限られているので、人間をふくめ、すべての生き物は食べ物とすみかを取り合い、戦う運命にあります。これは生物が誕生したときから、ずっとつづいてきたことです。おとなしそうで、平和に生きているように見える植物たちも、じつは、さまざまな武器を使い、生きている限り、毎日、24時間、過酷な戦いをつづけています。ドクやトゲで自分を守り、できるだけ多くの花を咲かせ、種子をつくったら、あとは、種子をあちこちにばらまいて大攻勢です。植物たちの戦略をごらんあれ。
目次
ドクをつくる系(ジャガイモ;ベラドンナ;ハシリドコロ;ヒガンバナ;トリカブト ほか)
トゲをはやす系(サグアロサボテン;ウチワサボテン;アロエ;ヒイラギ;カナボウノキ ほか)
著者等紹介
長谷部光泰[ハセベミツヤス]
1963年千葉県生まれ。植物図鑑を見ても植物の科や目の系統関係については記載がまちまちで困惑。分子情報を用いて確かな系統関係を知りたいと思い、東京大学大学院理学系研究科植物学専攻の大学院生となる。1992年、同大学理学博士号を取得。1993年~1995年、日本学術振興会海外特別研究員(米国、パデュー大学)。1996年より、岡崎国立共同研究機構(現・自然科学研究機構)基礎生物学研究所助教授、2000年より同研究所教授。また、同年より総合研究大学院大学生命科学研究科基礎生物学専攻教授を兼任。紫綬褒章、日本植物分類学会賞、米国植物学会ペルトン賞、国際分子コケ学会黄金胞子賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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