内容説明
インドへ行けば、おシャカさまにお会いできる。取材のため「インド仏蹟巡拝の旅」のツアーに参加した漫画家、巴里夫。カルカッタの喧騒、時刻表などあてにならない「インド時間」に、インドの「洗礼」を受けつつ、四大聖地・ラージギルを中心に仏蹟を巡拝。朽ちかけた遺蹟と仏像。そしてそこに住むインドの人びとの信仰の姿にふれ、二千五百年の時を越え、この地を歩いたおシャカさまの姿、帰依した人びとの信仰が眼前によみがえってくる…。
目次
1 出国、カルカッタへ
2 ルンビニーへ
3 ブッダガヤーへ
4 サールナートへ
5 ラージギルへ
6 クシナガラへ
7 デリー、そして帰国
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かず
15
シリーズ最終配本。巻数的には第10巻目です。ひろさちや先生と訪れるインド仏教聖地巡礼の旅2週間に参加した作画の巴先生が主人公です。建前の巴氏に対して本音の巴氏が幻影となって現れ対話しつつ進むという、凝った構成になっています。本著で感じ入ったのは2つ。「南無阿弥陀仏」とイスラム圏に言う「インシャラー(インシュアラー)=神の御心のままに」は同義であるという事。両方共「全てを受け入れる」という意味ですが、そこに自己の都合というものが入る余地はありません。私心を「捨てる」「無の境地」であります。(続く)2018/04/06