内容説明
渡部三郎よりうまいスキーヤーはいる。だが、渡部三郎のようなスキーヤーはいない。潮騒のような歓声。カメラマンたちの仕事を忘れた笑顔。審判員の、仕事は忘れなかったけれど、涙と拍手。真っ青な空に右手が突き上げられたとき、20年間の戦いのすべてがその瞬間に収束した。
目次
第1章 軌跡(ラストゲームのすべて;萌える若木のように;ふたつの誤算)
第2章 技術(四つの発見;第一の発見「エッジング」;第二の発見「スキーと重心のクロス」 ほか)
第3章 言葉(シュプールの断片;10年目の回答;ディフェンディング・チャンピオン ほか)