内容説明
わたしはサーズデイ・ネクスト。ついこのあいだまで、イングランドで暮らす一介の「文学刑事」だった。ジェイン・エアを誘拐した文学破壊凶悪犯ヘイディーズを倒し、ポーの『大鴉』の中で、卑劣な巨大企業ゴライアス社と対決したのはいいが、ひきかえに愛する人をうばわれてしまった。しかも記憶を操る怪女エイオーニスから、兄の仇と命を狙われる始末。そんなわたしに『大いなる遺産』の豪快なブックジャンパー、ミス・ハビシャムが助け舟を出してくれた。普通は現実世界の人間が入れない「ブックワールド」に匿ってくれるという。『ロビンソンクルーソー』の島で過ごすか『高慢と偏見』の中で優雅なドレスをまとうか迷ったが、怪しげな未完の小説のなかでしばらくのんびり身を隠すことにした。しかし運命はわたしに休息をゆるしてくれないらしい。小説世界でも刑事をやるんだよと、ミス・ハビシャムのしごきが始まった…。ヒースクリフから植物怪獣トリフィッドまで、文学オールスター勢揃いの「文学刑事シリーズ」第三弾。
著者等紹介
フォード,ジャスパー[フォード,ジャスパー][Fforde,Jasper]
映画よろずアシスタント業から転身して作家に。デビュー作となった『文学刑事サーズデイ・ネクスト1 ジェイン・エアを探せ!』で絶賛を浴びる。ウェールズ在住
田村源二[タムラゲンジ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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み
18
作中が舞台です。嵐が丘の箇所が、むっちゃ面白かったぁ。下巻で円満解決するのか?2023/11/03
k16
11
シリーズ3作目。 産休?のため未完の『カヴァーシャム・ハイツ』で過ごすことになったサーズデイ。ブックワールドでおこるあれやこれや。 下巻に続く。 目次にある13章が見当たらないんだけど。2020/07/19
紅はこべ
11
SFではコニー・ウィリスのタイムトラベルものと並んで好きなシリーズ。英国小説好きなら、SFに興味なくてもはまっちゃうと思う。次作、早く翻訳してくれないかしら。2008/04/03
駒子
4
うっかりしていて3巻から借りてしまった…。そのせいか、慌ただしい雰囲気にまったく馴染めず。設定が多く、やっと理解したと思ったら、はい次の設定はこれ!はい、そんなの放っておいて!事件だよ!と忙しい。『嵐が丘』のキャラのカウンセリングが面白かったのと、大好きなダフネ・デュ・モーリアの『レベッカ』が出てきたのは嬉しかった。2016/10/21
W
3
言外の意味の授業、ためになった!2024/10/05