ヴィレッジブックス
ブラック・デトロイト

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  • サイズ 文庫判/ページ数 329p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784789730266
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

ある凍えるような陰惨な冬の日、ひとりの男がデトロイトのスラムで産声をあげた。彼の名は「ホーサン」。その名の通り「淫売(ホー)の息子(サン)」として生まれ、幼い頃からポン引きになることを運命づけられていた。母とその仲間の娼婦たちに囲まれ、ストリートを庭として暴れまわった少年時代。そして、あらゆる悪事を企み、金と暴力と女にまみれた青年時代…。ホーサンの悪徳と堕落に満ちたその日々を描く。2パック、ジェイ・Z、DMX、リュダクリス―ヒップホップスターたちがリスペクトし、彼らの歌詞にも登場、ブラック界のカリスマ作家による衝撃の半自伝的小説。

著者等紹介

ゴインズ,ドナルド[ゴインズ,ドナルド][Goines,Donald]
1937年、デトロイト生まれ。比較的裕福な家庭に生まれたが、家業を継ぐことを嫌い、10代で年齢を偽って軍隊に入隊。しかし、1952~55年の従軍中にヘロイン依存症となる。赴任地日本から帰国後、クスリ代を稼ぐために、ポン引き、強盗、密売などの悪事に手を染めた。ついに実刑となった服役中に小説を書きはじめ、ジャクソン刑務所にいるとき、半自伝的ともいえる『ブラック・デトロイト』を書き上げる。1970年の釈放後から本格的に執筆活動を始め、16作品を世に送り出した(うち何作かは“Al.C.Clark”名義)。全作品の売り上げは全世界で1000万部にのぼるとも言われ、2パック、ジェイ・Z、DMX、リュダクリスなどヒップホップのスターたちがリスペクトしている、ブラック界のカリスマ的人物。1974年、妻とともに銃撃され、37歳で死亡

東山彰良[ヒガシヤマアキラ]
1968年台湾生まれ。2003年『逃亡作法TURD ON THE RUN』で作家デビュー。現在、大学非常勤講師。福岡県在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

okadaisuk8

2
 米スラムのポン引きが主人公の小説。性・暴力描写はかなり過激で、途中までは最近のギャングスタの話と思って読んでいたが、70年代の作品と知りびっくりした。訳が新しいとはいえ、作品のテーマや風景にも時代を超えたり先取りする要素があるのだろう。最後、主人公は逮捕され懲役を食らうものの、売春婦ではない堅気の女との子供を授かり、改心を誓って話は終わる。しかし、これはハッピーエンドなのだろうか?私にはブラックジョークや皮肉と解釈した。解説によると米国では知られた作家のようなので、他の作品の訳も出ないかなあ。2012/03/10

ko-shin

1
ピンプ野郎。食うか食われるか。2016/09/22

ぐずぐず

1
よく出来たピカレスク・ロマン。 翻訳も歯切れ良く読みやすい。 ただラストにもう一捻り欲しかった。 世間を「喰うか喰われるかのジャングル」だと認識している男が、恋人が妊娠したぐらいで改心する筈がない。2013/03/03

ひろし

1
77 地の文が主人公の声として書かれているが、通常のモノローグのような内省的な思考はまったく出てこない。とてもダイレクトに言葉が行動に結びついていて、リズムや音や感覚がむき出しにされているようなシンプルさがあるように感じました。2009/03/16

gerogeC

0
積み上げた側からたびたび壊され踏みにじられる信頼、その繰り返しが心地良い。語りでは言及されないが、他の人物のセリフから明らかにされる主人公の刑務所内でのソドミーに思わずあっと声を上げそうになる。ヒロインはなんとなくダイアナ・ロスをイメージ。2017/02/28

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