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内容説明
プレシャス・ラモツエ―ボツワナでただひとりの女探偵。34歳、かなり太め。バツイチ。ひとよんで「サバンナのミス・マープル」。実家を切り盛りしていたラモツエだが、父の死後、遺産の牛を売り、首都ハボローネで探偵社を開いた。のどかなこの地で探偵業は成り立つのかと思いきや、意外や意外、依頼は浮気の調査から失踪人探しまでひっきりなし。鰐や蛇と格闘しなければならないことだってあるが、それでもアフリカの大地をこよなく愛するラモツエは、きょうも手がかりを求めてサバンナを疾走する。持ち前の洞察力と行動力でよろず解決となるか…。世界中が夢中になった名探偵、ついに日本初登場。
著者等紹介
スミス,アレグザンダー・マコール[スミス,アレグザンダーマコール][Smith,Alexander McCall]
1948年、ジンバブエ生まれのスコットランド人。アフリカ、イギリスの大学で学んだあと、スコットランドで法学部教授となる。その後アフリカに戻り、ボツワナで最初のロー・スクール設立に尽力した。その後はエジンバラ大学で医療法教授となって、世界各国の大学に客員教授として招かれたり、政府機関やユネスコの組織で議長などをつとめるかたわら、子供向けの本から学術書までこれまで50作以上の本を執筆するなど、著作家としてのキャリアも長い
小林浩子[コバヤシヒロコ]
千葉県生まれ。英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
み
29
感想を読んで気になった作品、初読みの作家さん。アフリカの探偵さんって設定が珍しい(^.^)空気も独特、お話しは素朴な感じで…(^^;ですが二作目あれば読みたくなる魅力があります♪2016/03/11
ほちょこ
28
読メさんたちの絶賛の叫び(!)から、どうしても読みたかった作品。アフリカ愛に満ちている、勇敢で聡明な女性探偵の物語。スカッとするのは、どんな犯人もちゃんと誤りを認めるところ。水戸黄門の印籠にハハァーッ!となるような派手さはないけど、チュンとうなだれて反省するところがスレてなくて好きだ。そしてなによりも心に焼きついたネーミングセンス「それいけ美男子のバー」。行ってみたい。2022/03/30
みみずく
28
亡き父が娘に残してくれた牛を売って、家と開業資金を手にしたプレシャス・ラモツエ。始めたのはボツワナ初の女性探偵事務所。派手なアクションはないが、全く私たちの生活ともかけ離れているわけでもない悩みを持ったボツワナの人々の依頼を解決する。その解決方法も、合理的でありながら、昔からのしきたりや教えも大事にした方法に則っている。物語の進み方が変わっていて、突然ラモツエの父の話が始まったり、途中で断片的に挟まれた話が、忘れたころ(最後)に解決したり…独特のリズムがあり、それも楽しく読めた。2015/06/27
かもめ通信
22
読友さんからの紹介本。「プレシャス・ラモツエ−ボツワナでただひとりの女探偵。34歳、かなり太め、バツイチ。」が主人公。以前、BBCでテレビドラマ化もされた人気シリーズなのだそうだ。探偵稼業はもちろんだけれど、アフリカの雄大な自然やそこで暮らす人々に注がれる愛情深い視線も読みどころ。それにしてもカラハリ砂漠!行ってみたい!見てみたい!!と思わせる、なかなか楽しい本だった。2016/12/22
seacalf
19
生粋のアフリカ人で女探偵という異色の主人公。それも『広告で見るような、無残で棒みたいな代物』とは違う、昔ながらのアフリカ女性の体形の持ち主だ(つまり、とてもふくよか)。これがまた何故か相当にモテる。魅力溢れるアフリカの風景や文化を背景に、時にはアフリカンテイストの人生の格言を散りばめながら、彼女は事件を解決していく。出だしは、平坦な印象で物足りなく感じるが、段々とマ・ラモツエの人柄に惹かれ、もっと読みたくなってくる。最後のセリフには、思わすにっこり。続編も評判がいいみたいなので、今度読んでみようかな。 2016/09/13