内容説明
夫が残した宿題を実現しようと東奔西走している著者が、七十数年の人生経験をとおして、現代日本の家族・家庭におくる苦言、提言。
目次
第1章 まず、小さいいのちを守ることから
第2章 一回きりの人生だから
第3章 いとも簡単に切れるか、夫婦の絆は今
第4章 子育てにかける手間
第5章 なぜ、これほどの家庭崩壊
第6章 家庭を再建するために
第7章 小さい者のいのちを守る―五人のレポートから
著者等紹介
遠藤順子[エンドウジュンコ]
1927年、家業家・岡田幸三郎の長女として東京に生まれる。慶応義塾大学仏文科卒業。在学中に遠藤周作と出会い、1955年、結婚。翌年、長男・龍之介を出産。以後、夫の作家活動と闘病生活を支える。1996年9月29日、遠藤周作逝去。後、「死は終わりではない」「心あたたかな医療」「日本人の心に届くキリスト」の三つの課題を「夫の宿題」として、その遺志を受け継ぎ、種々の活動に精力的に取り組んでいる。特に、2003年より、NPO法人「円ブリオ基金センター」理事長就任以来、胎児の生命を守る運動にも情熱を燃やしている
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感想・レビュー
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joyjoy
11
2005年刊。長らく積読していた一冊。生命尊重センター代表、円ブリオ基金センター理事長として小さな命を守る活動をしてきた著者からの、まさに苦言・提言だった。家族観、母の役割など、今の時代には受け入れられにくそうな話も見られた。が、今日の朝刊で劇作家・石原然氏の寄稿「無関心に向き合う」に、中絶に関する人権のこと、フランスの匿名出産の状況など、本書につながる話題があり、誰もが無関心ではいられない問題だと感じた。合気道を習っていた著者らしく、「気」の大切さを説いているのが面白い。なるほど気は祈りにも通じる。2023/01/06