内容説明
本書は、終末期にあるさまざまな境遇の患者の一人ひとりが、最後までその人らしく幸せに生きぬくために、時間をかけ誠意を尽くして働く女医と、およそ二十人の患者との触れあいを具体的に記した記録です。苦悩の中にいる遺族を励まし、支える会や、ボランティアとして病む人々と共に歩むメンバーの力強い言葉もあり、多方面から、末期患者の介護にあたるときの問題に光をあてています。
目次
ヘディ―攻撃的な彼が親切な友となり、共に祈った。最期まで自分らしさを保った闘病の日々
エリザベト―女医として、緩和ケアに取り組むまでの二十年間の心の旅、真の医学を探し求める旅
カリーヌ―昏睡状態にある彼女の耳元で懸命に語りかけると、涙を流すことでこたえてくれた
ギュスタブ―時間をかけ誠意を尽くして彼の声を聞いた。彼の人生の楽しみが再度、実現した!
イブ―人間の尊厳と救いは勇敢に苦痛を受けとめることにある?ホスピスとは?
ラファエル―無意味な延命治療になりかねないものがあり、心身を助ける「病者の塗油」の恵みがある
フランソワ―自殺願望から生きる意欲へ、抵抗から祈りへと変わったのはなぜ?
ジェラルディン―患者は真実を知る権利があり、また、それに耐えうる力をもっている
ステファン―患者に触れるのは手だけではない。まなざしで触れることもある
ボランティアのクラウディア―奉仕は他人を受け入れ、他人に自分を開く体験自分を捨てて自分をつかむ体験〔ほか〕
著者等紹介
マチウ・リーデル,エリザベト[MathieuRiedel,Elisabeth]
1951年生まれ。医師。SFAP(フランス緩和ケアサービス協会)に所属している。熱心なキリスト教信徒の家庭に生まれ、数々の不幸(死別)を経験する。19歳のとき医学の道に進み、その後、神とより人間的な医学を探し求め、リュックを背負い世界中を旅する。今日、その霊的な旅で見いだした光と20年の医学的経験のもとに、愛と知性をつくして病人に耳を傾け、死を迎える人々の世話にあたることを使命と信じ、真心こめた医療活動を続けている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 電子書籍
- スーパーマリオくん(51) てんとう虫…
-
- 電子書籍
- エッセンシャル電気回路(第2版) - …