内容説明
愛のしあわせ、愛のまこと、家族を結び、世界を結ぶ愛の力…。ノーベル賞作家、パール・バックのクリスマス物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ムーミン2号
10
クリスマスにちなんだ短編小説やエッセイが全部で8編、収められている。読み進んでいくと、キリスト教徒でないワタシのような者にも、クリスマスの精神が伝わってくる。ケーキやチキンが主役でも、ディズニー・リゾートでその日を過ごすことが目的でもない、人を思いやって贈り、贈られをすることからくる、自分自身の生活を愛し、そして人間を愛することがそれなのだと静かに訴えかけてきている。それは、洋の東西を問わず、人の肌の色の違いも超えた、人類普遍の真理だろうと思う。そんなことを感じさせられる作品集だった。2019/10/30
荒野の狼
7
ノーベル賞受賞作家パールバックのクリスマスに関する8編の短編と序章を収録。クリスマスの物語というと、クリスマスキャロルなどをはじめとする奇跡が絡んだようなものが多いが、本書のものはバック自身の体験に基づくものが多く、1972年に編集された本なので、物語の背景が極めて現代のそれに近く(テレビや電話も登場)、扱われている題材も、共産主義に転換後の厳しい中国やベトナム戦争による米兵とベトナム人のあいだにできた子供の話などで、時代的にも近い。2014/12/10
たかさん
6
今年は Study to be quiet を心がけて実行したか。こうした生活が品位を生んで自助の精神を養い、誰にも迷惑をかけない生活を確立できるのだと導かれつつ、この季節になると毎年決まって読み、心に問いかけ反省する。小短編集ながら自分にとってはかけがえのないEvangelistです。冒頭の「むかし あるクリスマスに」はここにも聖霊が。2015/12/04
水野ゼミ(大阪工業大学 知的財産学部)
1
「クリスマスの準備はできた。…クリスマス精神を除いては。」孤児・混血児救済、平和活動に尽力したノーベル賞作家による自伝的短編集。読みやすい寓話を通じて、平和と善を願う精神は、世界の全宗教に共通と説く。(水)2020/12/05




