内容説明
今の子どもたちに目立つのは、自分自身を否定する傾向である。この「自分いじめ」は、早期教育のストレス、受験競争の圧力の中で、「あなたはダメだ」と言われつづけることによって、身体にしみこんでしまう。いじめが、さらに「自分いじめ」に追いやる。「学級崩壊」という現象は、学校に通うことで自己を否定され、将来への希望を放棄させられてきた子どもたちの主張である。制度としての学校は、子どもたちが通いつづけるまま、沈没しかけている。必要なのは、果てしなき議論ではなく、具体的な救援策なのだ。
目次
第1章 「自分いじめ」は超えられるか(自分をほめられない子どもたち;「自分いじめ」はどこから生まれるのか ほか)
第2章 まず親から自分を変えよう(「犯人探し」からの卒業;暴走した門扉―と、門扉のない学校 ほか)
第3章 学校が子どもに見捨てられるとき(普通の子の普通じゃない生活;「順調」に育ったからこそ壁にぶち当たる ほか)
第4章 学校を救え!(子どもの器に学校を合わせよう;子どものSOSにこたえるチャイルドライン ほか)