内容説明
国際競争力を失ったアメリカ産業の競争力回復は可能か。アメリカ基幹産業とその企業衰退の責任は企業の最高責任者にあるとの立場から、その企業家精神を徹底的に批判分析する。
目次
第１章 企業観（株主利益中心の企業観；株主利益中心の企業観の欠陥；日本の企業観との対比；企業観の日米差異の背景；利益関係者の自己利益極大化行動；機関投資家の自己利益追求行動；企業の短期的利益追求行動；低い企業の危険負担能力）
第２章 統治機構（最高経営責任者；取締役会；取締役会無機能化の原因；最近の傾向）
第３章 官民関係（アメリカ経済自由主義の虚像；アメリカにおける「敵体的」官民関係の起源；アメリカ経営者の便宜主義的行動；アメリカ企業家精神衰退の一要因としての産業政策）
第４章 経営者行動（官僚化；過去の成功への安住；経営者の責任転嫁行動）
結論 アメリカ産業の競争力回復は可能か（問題の存在を否定する限り解決はあり得ない；構造的要因；衰退は覇権国の宿命か；日本の対応）
