内容説明
好評を博した『国立公園成立史の研究』、『自然保護と戦後日本の国立公園』に次ぐわが国の国立公園研究の第一人者による第3弾。戦前・戦後の貧しい構造を引き継いだ高度成長期の国立公園の構造を解明し、日光、尾瀬、上高地、大雪山、富士山、南アルプスなどでの観光開発計画と自然保護運動の激突を詳細に描き、自然保護の砦としての国立公園のあり方を問う著者会心の画期的労作。
目次
第1部 高度成長期における国立公園(高度成長期における国立公園制度の基本的枠組;高度成長期における脆弱な国立公園行政管理機構;高度成長期における貧弱な国立公園財政;高度成長期における国立公園の過剰利用とその弊害;高度成長期における国立公園行政当局の自然保護政策の展開;高度成長期における新設環境庁の国立公園政策)
第2部 高度成長期の国立公園内の自然保護と開発の激突(日光国立公園内の観光開発計画と自然保護運動;中部山岳国立公園内の開発計画反対と自然保護運動;北海道国立公園内の観光道路・オリンピック施設開発計画と自然保護運動;富士箱根伊豆国立公園内の観光開発計画と自然保護運動;南アルプス国立公園内のスーパー林道建設計画と自然保護運動;他の国立公園内における開発計画と自然保護運動)
著者等紹介
村串仁三郎[ムラクシニサブロウ]
1935年東京生まれ。1958年3月法政大学社会学部(2部)卒業。1963年3月法政大学大学院社会科学科経済学専攻修士課程修了。1969年3月同博士課程単位取得満期退学(1982年経済学博士取得)。4月法政大学経済学部専任助手、1970年助教授、80年教授。2006年3月同大学定年退職(同年4月法政大学名誉教授)。専門は労働経済論、鉱山労働史、現代レジャー論、国立公園論など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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