内容説明
日経株価指数の取引で、膨大なポジションを取っていたニック・リーソンは阪神大震災による株価急落で、空前絶後の巨額損失を計上。シティー最古の歴史を誇る“王室御用達銀行”はあっけなく破産、買収された。衝撃の発覚、リーソンの逃避行、イングランド銀行・政府当局の懸命の救済措置、日銀・大蔵省への説得工作、シンガポール当局の対応、買収合戦―急展開する事件を臨場感あふれるタッチで描く金融犯罪ノンフィクション。
目次
ベアリング家の歴史
赤いズボン吊り、編み上げ靴、太い葉巻
大きくて元気なやつ
ニコラス・リーソンの学んだこと
賭けが始まった
すべてはこうして起こった
奇跡のトレーダー
はさみとのり
もう耐えられない
ベアリングズは買ったか?〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
akane
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リーソン著の『マネートレーダー銀行崩壊』と読み比べると非常に難解。節の中で順接、逆接がごちゃごちゃに混じっていることが多く、ただでさえ金融事情に疎い身としてはいらいらさせられた。登場人物の描き方も、何を言った、行動したという事実のみに絞っているので、個性のない金太郎飴みたいなバンカーがわんさと出てくる感じ。それでも、リーソン著と並行して読むだけの価値はある。数国にわたって巨額がどのように動き、それによる混乱がどのように波及していくかは、こちらの方がはるかにリアリティがあった。2014/02/08
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