内容説明
「価値ある者」と「価値のない者」を分割した「父の国=ナチ・ドイツ」では、“家族”に対する幻想が大きな意味を持つことになった。「家族の守り手=母」である女たちは、この社会のなかで何を願い、どのように生きたのか。父性と母性の対立を手がかりに、個人と国家の本質的な関係を探る。
目次
第6章 第三帝国の「二流の性」
第7章 「父の国」と総統を支持したプロテスタント女性
第8章 カトリックの女たち―法王と総統のはざまで
第9章 勇気と選択―ナチズムに抵抗した女たち
第10章 生と死に分かれたユダヤ女性
第11章 女性とナチと道徳的選択