内容説明
旧約聖書の物語を文献・考古学の成果をふまえて歴史的に解明し古代オリエント史に有機的に組みこんだ労作。創世記から父祖物語、モーセ・ダビデ・ソロモンの人間像、二王国の盛衰、バビロニア捕囚・帰還に及び、聖書の集成、死海文書、イェルサレムの興亡なども加え、高度の学術性と一般性を融合させて平明に論述。古代史年表・図版100余点収録。
目次
古代史の推移
聖書伝説の舞台
聖書巻頭の謎
建国の父租アブラハムとその子孫
エジプト脱出
カナアン定着から王国の成立まで
黄金時代―ダビデ・ソロモン
南北両王国の盛衰
バビロニア捕囚と帰還
旧約聖書の集成
死海文書の世界(世紀の大発見;神殿の巻物)
聖都イェルサレムの興亡
付 古代オリエント学の誕生
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
66
          
            旧約聖書の世界を体系的に見ることができました。天地創造からイスラエルの興亡に至る膨大な歴史を語る旧約聖書の物語はとても面白いのですが、何にせよ、壮大で多様すぎるため、中々その全体像を把握するのは難しいものです。そのような書物を、古代世界の歴史と文化・思想史を背景にしつつ、明らかにしていることで世界観の理解につながります。死海文書にまで話が広げられているのも興味深いところです。2016/12/14
          
        Francis
14
          
            出身校の中央大学経済学部教養課程歴史Ⅲのテキスト。著者の高橋先生は中央大学経済学部卒。それゆえ獨協大学から中大に出講していたらしい。猫町俱楽部で聖書の読書会が始まるので参考にAmazonの古書で購入。旧約聖書の創世記からマカバイ記までの歴史が遺跡などの資料を参照しながら述べられている。イスラエルの12部族の成り立ち、列王記に描かれた王たちの業績、そして死海文書について詳しく知ることが出来た。大学で受けた講義が30年後にこのような形で役に立とうとはまさに神様の配慮。高橋先生ありがとうございました。2021/09/23
          
        

              
              
              

