内容説明
シルクロードにおける沙漠のキャラヴァンルートや、オアシス都市の在りし日の姿を描き、諸国興亡の歴史を織り込みながら、今世紀初頭に各国探険隊が発掘した遺跡や石窟寺院をはじめ、世界各地の美術館などに所蔵されている西域美術の遺品を詳説。特に正倉院宝物の意匠や文様のルーツを、シルクロードを経て西方のサーサーン朝ペルシアなどの美術に遡って、芸術学ならびに精神史的に考察する。日本エッセイスト・クラブ賞受賞。
目次
葱嶺流沙をこえて
シルクロードの暁
光は西方より
仏陀東へゆく
宝冠と飛天の芸術
異国の神々
長安の饗宴
イーラーンモードの意匠
唐草交響学
サマルカンドの夕陽