内容説明
ギリシア美術探求の遺跡の旅。遺跡を巡るという空間の移動をそのまま「美術の歴史」という時間の推移に変貌させながらギリシア3000年の美術史を組み立てた、類のない構想による美術紀行。訪れた30余の遺跡と美術は現在の学問研究と著者の感性とによってギリシア美術史の中に的確に位置づけられている。
目次
エーゲ海美術とミュケナイ美術
初期ギリシア美術―陶器画の世界
アルカイク美術―クーロス像を求めて
ギリシア二大遺跡
クラシック美術1(アッティカ地方を中心に)
クラシック美術2(ペロポネソス半島を中心に)
ヘレニズム美術(ギリシア北部を中心に)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kthyk
15
この本は旅行案内書ではない。村上春樹の「雨天炎天ーギリシャ」に繋がる興味深いギリシャ紀行。クレタ文化は文字を持たない。そこはエル・グレコの故郷でもあり最初のヨーロッパ文化、古代ミノアの歴史空間。ここの円柱崇拝はミノス・ミュケナイに持ち込まれる。ミュケナイはホメーロスが謳うトロイ戦争の主人公、英雄伝説の故郷。ギリシャ文化がはっきりした姿を取り始めるのはホメーロスの出現した前八世紀まだまだ、建築ではなく盛期幾何学様式の時代。ー>2020/12/20
takao
1
ふむ2019/10/21