感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
デューク
2
サブタイトルは「世界最強の秘密情報機関」。その名に恥じぬ、モサドの活躍の軌跡を追った一冊。 イスラエルは人口約700万人、面積は四国と同じくらいの小さな国である。小さな国でありながら、建国以来常に四方を敵に囲まれ、紛争が絶えない国でもある。そんなイスラエルが今日まで生き残ってこられたのは、「己を知り」質量ともに優れた軍隊の育成だけではなく、「彼を知る」諜報組織の暗躍があってこそである。下手なスパイ小説が裸足で逃げ出す、リアル007の物語。40年前の作品ではあるが、その魅力は全く色あせていない一冊。いちおし2020/03/17
Hisatomi Maria Gratia Yuki
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実際のスパイの内情がこれでもかと開陳され、内容的には素晴らしいのだが、人文系の知識のあまり入っていない、精巧な機械翻訳にかけたような文章で読みづらい。たとえばモサド、つまりユダヤ人の話なのに、聖書的な慣用句がお粗末。ガリラヤ湖を「ガリレー海」、ダニエル書を「ダニエルの書物」と訳すなど。 以下はあまりにすごいので途中からメモした点より抜粋。 ・205上段、下段「ドイツ領内へ入ると、(中略)黒林を通過してシュトゥトガルトへ向かった。」 黒林→文面上、スイスからのスパイがドイツに行き来する話なので、地理的に2013/05/20