出版社内容情報
当代随一の北朝鮮ウオッチャーが、近くて遠い国・北朝鮮の実情を読み解く時評集。時事通信社のニュースサイト「時事ドットコム」に2021年10月から連載してきた「礒﨑敦仁のコリア・ウオッチング」を基に、その後の最新動向を加筆した。
北朝鮮に関しては、断片的な事実は知り得ても、その背景を見通すことは難しい。
自国の命運を握るミサイル発射実験を、北朝鮮は2018年に限って一度も行わなかった。それは一体なぜなのか。2024年1月、金正恩氏が岸田首相(当時)宛に能登半島地震への見舞い電を送ってきた。その真意はどこにあったのか。そして、金正恩氏の娘としてカメラの前に姿を現す少女。彼女は果たして金一族4代目の後継者なのか―。
公式・非公式の情報源を駆使しつつ、著者はこれらの疑問を解きほぐしていく。ニュース映像で見かけたあるTシャツから最高権力者の「脱神格化」を考察するなど、興味深い切り口による専門家ならではの分析記事の一方、子どものころから親しんだ韓国歌謡の話題など、軽妙な筆致で楽しめるコラムも収録した。
◎「時事ワールド・ウオッチング・シリーズ」
いまだ十分には知られていない国や地域の実情を、第一線の研究者や専門家、ジャーナリストらが独自の情報と知見を基に解説。インターネットでは得られない、信頼度の高い国際情報を提供していく。