出版社内容情報
「作家活動を続けるために教師でもやるか」。親のすねかじりで学生を続ける生活に限界を感じ、何度かの教員採用試験受験の末、中学の国語教員になった若き「ちばさと」。教師なんて楽勝! ヒット作を当てたら学校なんておさらばだ! 典型的な「でもしか先生」だったのに、壁にぶつかり、生徒にダメ出しされ、励まされるうちに、いつしか教員という仕事に夢中に! 教員歌人として活躍する作者による自伝的青春エッセイ。
2010年に亜紀書房から刊行された書籍に、著者による新たな書き下ろしあとがき、新作短歌を加えた新装版。解説=枡野浩一
目次
プロローグ 「死ね」と言われる程度ですよ
1 「学校の人」になる
2 初めての「さんたん」
3 発言キングたち
4 ワル(?)たち
5 ちばさとのいた場所
6 さようなら、上菅田中学校
エピローグ 目を覚ませ、ガリバー
リターンズ
著者等紹介
千葉聡[チバサトシ]
1968年、神奈川県生まれ。第41回短歌研究新人賞を受賞。現在、横浜サイエンスフロンティア高校に勤務。國學院大學、日本女子大学の兼任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あや
24
俵万智さんの帯文が秀逸で枡野浩一さんのあとがきが傑出した、かつての中学校を舞台にした「ちばさと先生」の短歌+エッセイのリターンズ(高校教員としてのちばさと先生の活躍談続編)を加えた、傑作短歌エッセイである。昨今の教育現場は大変である。あとがきでちばさと先生は、「ひとがひとに大切にされてほしい」と綴る。枡野さんとちばさと先生は同い年。くしくも本日はちばさと先生の56歳のお誕生日でもあります。心よりお祝い申し上げます。枡野さんは来月でいらっしゃる。同級生であることはなんと強い絆か。吉川宏志さんも同学年で1月生2024/09/04
ぽん
2
高校教師としての生活をエッセイに綴りつつ、あわせて詠んだ短歌を収めた一冊。苦労した教師としての生活から、卒業式の生徒の様子が描かれるところなど、これはリアルに体験してたら感極まってしまうなと思う。短歌メインというよりも、教員エッセイに短歌が添えられているイメージ。でも短歌は独立してあるのではなくて、生徒からも歌人であることを知られてて、その反応自体もたぶん短歌に跳ね返ってきてるんだろうなと思う。2025/05/04
しょーちゃん
2
あたたかい先生だな。 生徒たちは幸せだろうな。2024/10/11