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出版社内容情報
繰り返されるパンデミック。突きつけられた〝人間の知恵の限界”
人類の危機を救うために専門知を結集させる〈総合知〉は可能なのか。
新型コロナウイルス感染症を総括して、未来に託す!
『パラサイト・イヴ』『BRAIN VALLEY』などの話題作を世に送り出してきた作家・瀬名秀明は、『インフルエンザ21世紀』や『ウイルスVS人類』をはじめ、科学・医療分野のノンフィクションもこれまで数多く手がけてきた。本書は、その瀬名がダーウィンやスティーヴン・J・グールドの翻訳でも知られるサイエンスライターの渡辺政隆と二人三脚を組み、2019年末に始まった新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の全体像を描き出すことに挑んだ異色の対談集。
本書の前半〔第九章まで〕は、瀬名による8名の専門家へのインタビュー(執筆は渡辺が担当)を収載。新型コロナ対策を政府に助言してきた専門家会議・有識者会議のメンバーである押谷仁、国のクラスター対策に携わり自ら感染拡大防止のクラウドファンディングも立ち上げた小坂健(ともに東北大学教授)という感染症のエキスパートに加え、医師や法学者、社会心理学者、科学哲学者、物理学者、宗教人類学者との対話を通して、新型コロナ・パンデミックという「大災害」の実像を、医療の最前線だけでなく、そこに否応なく巻き込まれた社会や個人の側からもあぶり出していく。
また後半では、新型コロナや次なるパンデミックを人類が乗り越えるための鍵として、専門知の限界を打破する「知の統合」に焦点を当てます。専門家たちとの対話から得た知見を基に、瀬名と渡辺の二人は、専門知を超えた「総合的な知」のあるべき姿を模索して、さらに議論を重ねていく。
日々のニュース報道からだけではうかがい知れない関係者の奮闘や苦悩、新型コロナを巡る社会不安の中で生み出された膨大な量の言説、そして危機にあってこそ光を放つ古典の鍛え抜かれた思想。これらを丹念にすくい上げる長い旅路ののち、作家が見出した〈総合知〉の眺望とは??。パンデミックの行く末を照らし、「ポストコロナ」「withコロナ」の社会のありようを探る、現代人必読の一冊。
内容説明
繰り返されるパンデミック。突きつけられた“人間の知恵の限界”。人類の危機を救うために専門知を結集させる“総合知”は可能なのか。新型コロナウイルス感染症を総括して、未来に託す!
目次
“お役所仕事”の新型コロナ対策の現場
人はなぜ攻撃的になるのか
専門家の枠を打ち破る“総合知”
災害医療と地域パンデミック対応
人と寄り添う―宗教人類学からのアプローチ
地方自治とパンデミック―地方行政に託される課題
専門家が果たすべき役割とは―「専門知」の活かし方
COVID‐19の特異性を理解してこそ
いまこそ“総合知”を―COVID‐19は転換点
“総合知”に何ができるのか1―いままでを振り返って
“総合知”に何ができるのか2―科学なしでも科学だけでも
“総合知”に何ができるのか3―知の統合をめざして
SDGS-IDセミナー 2022年9月30日
総合知と全体知の新たな「連帯」に向けて
感想・レビュー
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