出版社内容情報
福井 裕輝[フクイ ヒロキ]
著・文・その他
内容説明
あらゆる場面で子どもを被害者にしないため加害者治療に携わってきた精神科医が徹底解説。盗撮、デジタル加害など新たな手法も収録。
目次
序章 「被害者を生まないためには加害者をなくすしかない」と気づくまで
第1章 小児性愛障害と性暴力の基礎知識―まずは知ることから
第2章 子どもへの性暴力の実態―押さえておきたい加害の傾向
第3章 被害=加害を防ぐために今できること―すぐに取り組みたい対策
第4章 被害・加害における対応―あってはならない「もしも」に備える
終章 子どもへの性暴力ゼロの未来に向けて
著者等紹介
福井裕輝[フクイヒロキ]
性障害専門医療センター(SOMEC)代表理事・精神科医・医学博士(京都大学)。1999年京都大学医学部卒業。京都大学医学部附属病院精神科、京都医療少年院、国立精神・神経センター(国立精神・神経医療研究センター)などを経て、2010年にNPO法人性犯罪加害者の処遇制度を考える会、2011年に性障害専門医療センター(SOMEC)を設立。加害や再犯を防ぐため性嗜好障害などの治療に取り組み、犯罪者の精神鑑定も行う。一般社団法人男女問題解決支援センターではストーカー加害者、クレプトアニア医学研究所では窃盗症患者などの治療も行っている(ともに代表)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とよぽん
47
倫理や道徳の話ではない。理性的で良識的な判断と行動・・・そういった世間一般の常識で考えることが的外れであることを知った。加害者は、性暴力に向かう何らかの疾病、または自身がかつて性暴力の被害者だったという苦しみを抱えていると。そうした加害者の「治療」と「更生」に携わる著者から見た加害者の実態を知らされた。とはいっても、被害を防ぐためには加害者をなくしていくことが大切。相談や治療の道筋、しくみを公的に整備する必要がある。2022/12/19
たまきら
37
新刊コーナーから。「被害者を生まないためには加害者をなくすしかない」と気づいた性障害の専門医(!)の本です。「加害者をなくす…全員孤島に送る気かしら」と意地悪な気持ちで読み始め…考え込んでしまいました。小学生の母親である私にとって、正直加害者を思いやる気持ちはありません。ありませんが、加害者臨床の経験を踏まえた治療の記述は大変興味深く、短い本ながらこの分野の研究をぜひ進めてほしいと思いました。前向きに「加害者をなくす」日のために努力されている人を尊敬します。…その日が今日ならいいのに。2022/11/13
てくてく
6
概略をわかりやすく説明したものではあるが、特に新しい知見は得られなかったような気がする。ただし、このくらいのわかりやすい本を読む人が増えることで性犯罪の加害者を減らすことができるのかもしれないとは思った。2023/03/18
史
5
悲惨な情報がエンターテイメント化している世の中だからこそ、我々はきちんとした情報を得て理解しなければならない。とはいうものの、かなり表面的なことしか記されていない本という感じも否めなく……。最初の一冊目にはいいかも知れないけれども、専門的やより深く学ぶには到底物足りない本。なんとも。2022/11/06
メガカメックス
4
「被害者を生まないためには加害者をなくすしかない」。全くもってその通り。しかし現状では被害が起きてしまってから、気持ち悪いだのちょんぎれだの○刑だの、感情論が先立ってきちんとした議論がされていないように思う。文も少なく読みやすい本書は、更に専門的な書籍への足掛かりとして、「性加害をなくす」その一手目として合っていると思う。2023/09/11
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