内容説明
都庁に36年間在職し都政を知り尽くした著者が、歴代知事の足跡と、側近から見た知られざる素顔を語りつくす!
目次
序章 都知事の条件
第1章 安井誠一郎
第2章 東龍太郎
第3章 美濃部亮吉
第4章 鈴木俊一
第5章 青島幸男
第6章 石原慎太郎
第7章 猪瀬直樹
第8章 舛添要一
第9章 小池百合子
著者等紹介
青山〓[アオヤマヤスシ]
明治大学名誉教授、元東京都副知事。1943年生まれ。1967年東京都庁経済局に入る。中央市場・目黒区・政策室・衛生局・都立短大・都市計画局・生活文化局等を経て、高齢福祉部長、計画部長、政策報道室理事等を歴任。1999年から2003年まで石原慎太郎知事のもとで東京都副知事(危機管理、防災、都市構造、財政等を担当)。専門は自治体政策・都市政策・危機管理・日本史人物伝(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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gtn
22
入庁以来副知事に至るまで行政実務に徹してきた著者が、世論により選出され、政治に生きてきた歴代知事を評価する。一貫しているのは、パフォーマンスを優先する知事と、それに盲従する職員への苦言。確かに地方自治体のトップが受け狙いに走ると、その付けは住民に回る。2020/06/15
nishiyan
12
東龍太郎都知事時代に入庁し、歴代都知事の身近な立場で仕事をしてきた著者が紡ぐ都知事列伝。列伝という割には紙面の関係か、業績についてはかなり絞った内容になっている。興味深かったのは青島幸男都知事の章。都市博中止以外に政策がなかった青島都知事を利用して都職員があらたな都市政策を策定し、今後に繋げていったのは面白い。また著者は青島都知事が1期で退任したことについて、推理を披露しているのだが、反権力で売ってきた政治家が権力を手にしたとき、その身の置き場のなさというのはあったのかもしれない。2020/07/31
うだうだ
7
元東京都副知事(石原都知事時代)による歴代知事評。ところどころ垣間見得る都市計画の実務家としての知見・経験もためになる。個人的には美濃部知事のテレビでの顔と都庁職員に見せる顔のギャップの話や、石原都知事が目の前で部下を議論させてから政策判断する姿勢の話が良かった。どんな選挙でも、内側にいないとわからないところを、うまく公開情報や想像で補って投票したいと思った。2020/07/14
しんさん
3
何を創り、壊してきたのか。歴代の都知事に仕えた都庁職員による手記。「自治体職員が持つ忠誠心は、知事ではなく市民に対するもの」。気概あふれる公務員の皆さんのことを懐かしみながら読みました。2022/11/21
yu12418
2
猪瀬知事以降の章は外から見た姿が中心だが、それ以外は、各知事の横顔が垣間見えて興味深かった。 さすがに東京都の副知事を務めていただけあって、著者のバイタリティの強さも随所から伝わってくる。行政マンとしての姿勢は参考になった。2024/06/05