出版社内容情報
日本の科学史・科学哲学を長く牽引してきた村上陽一郎は、さらに科学・技術と社会の関係にも関心を広げ、医療論・安全学・寛容論・教養論などに旺盛な発言をしている。前著につづいて本書では、新たな展開を中心に村上の仕事の意義と可能性を論じる。
・前著より新たな展開として安全学(市野川容孝)、医療論(林真理)、寛容論(萩原優騎)、教養論(藤垣裕子)などを論じてもらう。
内容説明
混迷の時代に、“科学・技術と社会”の関係を根底から問いなおす。科学史・科学哲学の世界をリードしてきた村上陽一郎の科学論は、1990年代以降、医療論、安全学、寛容論、STSへと展開していった。それらの展開の成果を批判的に継承し、さらに発展させようと、気鋭の論客が挑む。
目次
あらためて自らの学問を振り返る(インタビュー)(村上陽一郎)(聞き手 斎藤光ほか)
理論転換の「三肢重層立体構造モデル」のポテンシャル―アド・ホックなモデルから一般理論への転換に向けて(廣野喜幸)
医師の患者のあいだ―村上陽一郎の現代医学・医療批判(林真理)
安全学という構想(市野川容孝)
機能的寛容論の批判的継承に向けて(萩原優騎)
背中を見て学んだこと―教養論の実践とSTSの責務(藤垣裕子)
著者等紹介
柿原泰[カキハラヤスシ]
1967年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学(科学史・科学哲学研究室)。専門、科学史・科学技術論。現在、東京海洋大学教授
加藤茂生[カトウシゲオ]
1967年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学(科学史・科学哲学研究室)。専門、科学史・科学論。現在、早稲田大学准教授
萩原優騎[ハギワラユウキ]
1978年生まれ。国際基督教大学大学院比較文化研究科博士後期課程修了。博士(学術)。専門、倫理学・社会学。現在、東京海洋大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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