出版社内容情報
「知」の社会への還元、イノベーション創出を目的に推進されてきた産官学連携。異質な組織による協働、民間も含めた多様な人びとの参画はなにをもたらしたのか。特集ではこの営みを心理学的視点で分析した4本の論考でみていく。一般論文は11本収載。
目次
特集 産・学・官連携による/についての質的研究(偶有的プロセスとしての産官学連携―地域住民の健康増進を目的とした新規調査事業における連携の成立・持続の集団的達成過程の記述;防災・減災、復旧・復興活動に見る産官学民連携;津波防災に関する産学官連携の質的研究―スマートフォンアプリ開発過程のイノベーションをめぐる分析を例に;対立から相補性へ、多様性から複線性へ―産学官連携に質的研究をどのように役立てるか)
一般論文(1~2歳児のごはんをすくう行為の分析―食べ物の変形と食事道具の利用の観点から;政治的主体としての発達プロセス―M‐GTAによる首都圏近郊の学生インタビューの分析;看護学生による倫理検討における視点の構造化―延命治療拒否のリビングウィルをめぐる救急患者の事例から;教育実習における実習指導教員の学びに関する探索的研究―指導形態との関連に着目した小学校教員の語りの分析;20年間にわたる日記に表現された生活空間の変容―認知症の疑われる女性の書いた日記のドキュメント分析 ほか)